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明けましておめでとうございます

昨年末は多忙で、ほとんど休止状態だったこのブログですが、またぼちぼち更新していきたいと思います。

例年通り、深夜に初詣に行きましたが、おみくじで、たぶん初めて「凶」をひきました。
友人が、二つの神社で連続「大凶」だったとか、同僚が旅行先で「凶」をひいたとか、話には聞いていたものの、本当に「凶」ってあるんですね。
でも、文面にはそんなに悪いことばかりも書いていなかったので(リアル日常が悪すぎる?)、病気にだけは気をつけようと思います。

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「とても魅力的な記事でした!! また遊びに来ます!! ありがとうございます。。」広告

このブログの記事に、題の通りのコメントが投稿されました。

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

普通に承認しようと思ったのですが、ちょっとひっかかるものがありました。
これは、シリーズものの一つについたコメントなのですが、記事的には地味なもので、シリーズ全体ならともかく、この一つがとりたてて「とても魅力的」で、コメントを書かずにはいられないものだとは思えなかったからです。

ここのブログは、検索で初めて来てコメントを下さる方が多いのですが、そういう場合はかなりそのものに思い入れがあって、「ずっと探している」とか「自分も大好きだ」とか「自分もその件で怒っている」とかいう内容が多いです。
また、そうでなければ、わざわざ手間をかけてコメントを書いてくださる気にならないと思います。

それで、コメントをくれた人の名前(=HPの題名)と、先の「とても魅力的な記事でした」の2つを並べてGoogle検索してみたら、45ページ(450記事)まで来ても、まだこのコメント文がヒットしました。
「とても魅力的な記事でした!!  また遊びに来ます!!  ありがとうございます。。」だけだと、87ページ(870記事)まで来てもまだこのコメント文が見つかります。(投稿者名が微妙に違ったりする)

つまり、これはうまくできた広告と言えるでしょう。
以前からあった、唐突に自分のHPやブログの宣伝を投稿するやり方だと、管理者にすぐに削除されたり承認されなかったりします。
でも、ほめ言葉が書いてあれば、管理者は好意的なコメントと思い、承認したり、コメントを返したりします。
投稿者のURLを削除している(または表示されない設定?)管理人さんもいましたが、そうでなければ、承認されたコメントは、URL付き広告を貼ったのと同じ効果があるでしょう。

文章を一々考えなくても、ほぼ万能のコメント文。
おそらく、関連キーワードでブログ検索をし、あとは、無差別広告と同じ、記事など読まなくても投稿できるシステムを利用しているのではと思います。(投稿されたブログが多すぎるので)

たぶん、同じように不審に思った方も多いのでしょう。
Googleで「とても魅力的な記事でした」を入力したら、その続きの文章が予測変換で出てきました。

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静岡市限定? レトロな「じゆうがちょう」

静岡市の学校前文具店の1軒で見つけたノートです。
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横長のB5ノート、中は白紙(ごく薄い画用紙)の無地帳で、名前は「じゆうがちょう」です。
この表紙の絵や字は、どう見ても最近のものではありません。
でも、このノートは、ほこりをかぶっている下の方から発掘したわけではなく、一番上に普通にきれいな状態で出ていました。

その近くにあった学校用ノートで、ジャポニカ学習帳などとは違う見慣れないものに「計画帳」がありましたが、これは裏にメーカー名(文運堂)がきちんとありました。
この「じゆうがちょう」と、横長の「えにっき」「にっき」のノートには、メーカー名も品番も値段も何も書いてありません。(「えにっき」も「にっき」も中は「 月 日 曜日 天気」以外は薄いグレーの方眼のマス目です。)
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反射的に思い浮かべたのが、自分の地域限定ノートの「しゃぼん玉帳」です。
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これは、現在も学校の中でのみ売られている自由帳で、大きさはB5の縦型で、中身は画用紙ではなく無地の上質紙ですが、私が子どもの頃からデザインが変わっていません。
同じような事情なら、この「じゆうがちょう」も、リニューアルしないまま使い続けているということが考えられます。
お店では、今でも学校で使っているということくらいしかわかりませんでした。

「じゆうがちょう」の裏表紙の「子供の絵について」の文章は、子どもらしい絵についていろいろ述べています。
子どもに対してではなく、教師や保護者に向けた注意書きです。
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☆ 子供の絵について ☆

 あなたは子供が絵を描いている時や、描きあげた絵を見たときに、どんな事をいいますか。あなたが不用意に言った言葉や、上手にするために教えようと思っていった言葉が、かえって子供の絵を、ちぢませたり、下手にしたり、絵をきらいにしている事が多いのです。ではどんな言葉がいけないのでしょうか。次にあげる様な事は子供の絵には禁物です。
  でたらめな線や円ばかりかいている子供に、この子はまだ何も形で描けないから、紙やクレヨンを与えてもムダになると考えて、もっと形が描けるように要求することは、大切な、なぐりがきの時期に悪い影響を与えます。
  マルを描いてお母さん、横にボウを引いて汽車だという子供の絵は大人が見ると何の意味もない様であり、つまらないものの様ですが、子供には一つ一つに意味があります。この時期に大人が人物や乗物、家、花などの形を教える事は考へものです?
  形もだんだん出来て来て、一つ一つのものが何んであるかという事もわかる様になるが、バスよりも人物が大きく描かれたり、家よりも、花を大きく描く事は、子供の絵における一つの特徴です。それにもかかわらず「こんな大きな人はバスには乗れないよ」とか「家よりも大きな花はないよ」と小言をいったり、あらひろいをする事は禁物です。せっかく描き出したものもやめてしまいます。
 以上、ほんの一つ二つの例をのべて見ましたが、心なき大人の無意味な指導は慎まなければなりません。子供の絵を、むやみに批判したり、早く上手にしようと思って形を教える事は、有害です。そのために絵を描く興味を失ってしまうことがあります。子供の感情が絵に表現されるという事をお忘れなく。

この文章の雰囲気は文章が書かれた時代の「革新」であって、仮名遣いも(たぶん新かなづかいに直したと思われますが)旧かなが混じっていたりと、最新でも戦後か、どうかすると大正デモクラシーあたりのイメージもあります。

日本美術教育の歴史的変遷によれば、自由画教育運動は大正8年~で、昭和初期にはこの流れは批判されて下火になるようです。
名前が「自由帳」でなく「自由画帳」であるのも、「自由画教育」を踏まえているのかもしれません。
この文章も、自由画運動を提唱された方の言葉を引用しているか、それを踏まえて書かれたもののように思われます。

このノートが古いままのデザインであるなら、子供の頃使ったという方もいらっしゃるかと思います。
このノートについて何かご存じのことや思い出があれば教えていただけるとうれしいです。
おそらく、静岡市内か、その近隣の限定品だと予想していますが、いかがでしょうか。

【このブログの関連記事】

今回、比較で出てきた「しゃぼん玉帳」の関連記事。その地域の学校内でしか販売されていないノートについて書いています。

→ 地域限定ノート 

→ 地域限定ノート(2)

→ 地域限定ノート(3) 

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ピンセルの1ダース箱

学校前文具店の1軒で、探し物を聞かれ、「画鋲抜き、ピンセルありますか?」と聞いてみました。
実際は、それだけを探しているわけではないので、何かおもしろいものが出てくればいいのですが。

お店の人にはないと言われたのですが、私はピンセルの入っていた箱を見つけました。
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残念ながら、中は説明書を1枚残して空っぽでした。
しかし、この外箱も実は見るのが初めてなので、ありがたくいただいてきました。

ピンセルの小箱を入れてみると、これは1ダース箱だと思われる大きさです。
ピンセル本体には、桜の花形の中に「F.S」の文字があるマーク、箱には、桜の花形の中に「FUSO」という文字があるだけで、メーカー名もわからない状態でした。
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この外箱も素っ気ないのですが、「ふそう ピンセル」「ふそう エース」の文字が繰り返されているので、おそらく会社名は「ふそう」か「FUSO」、あるいは「ふそうエース」だったのではないかと推測します。
他には何を作っていたのでしょう。
「ピンセル」と同様の位置に「エース」という文字があるので、「エース」という商品があったのかもしれませんが、こちらは全く思い当たりません。

根強い人気の画鋲抜きピンセル、どこかで復刻してくれないでしょうか。
これを超える画鋲抜きを作ってくれるのでもいいのですが、今のところ画鋲抜きではピンセルが最強だと思います。

【このブログの関連記事】

→ 古くて優秀な画鋲抜き~ピンセル~ 

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猫もかわいい☆この冬の 口と足で描く芸術家協会製品☆

この冬の口と足で描く芸術家協会の新作グッズと、冬の福袋が届きました。
(画像はのちほど … ネットショップでも見られます。) ※11月7日 画像追加

福袋は、大きめのクリスマス柄つきビニールの巾着袋に入っていて、私の中身は、

・雪柄にリスの刺繍のフェイスタオル
・猫のシルエット模様とワンポイント刺繍のハンカチタオル
・動物キャラ柄の家型ポップアップ粘着メモ
・木の葉のダイカットタイプ粘着メモ
・長方形の雪だるま柄粘着メモ(普通は3個セットのものをばらして1個)
・A6サイズの粘着メモ 2冊組
・季節柄ポチ袋9枚入り
・柄入りリングノート
・クリスマスカード サンキューカード バースデーカード 各1枚

と、普通の注文でも粘着メモが多い私にはとてもうれしい内容でした。(注:内容は袋により異なります)
前に注文したものが入ることもありますが、好きで注文したものなので気になりません。
ハンカチタオルは、通常注文には同じタイプのものがないので、福袋用なのかもしれません。
(丈夫で使いやすいので、定番にしてほしいくらいです。)

今年の冬のお気に入りは、ピアノメモと、ミニスティッカーです。

ピアノメモは、糊のないタイプで、ピアノ型にカットしてある紙ケース入りで、猫の楽団が夜空の下、ピアノの鍵盤の上で演奏しているような絵柄です。
Photo

蓋を開けると、鍵盤の上の指揮者猫と、クローバーをくわえて飛ぶ小鳥、流れる音符。
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引き抜いたメモには、やはり鍵盤が印刷してあり、バイオリンを弾く猫が隠れていました。
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メモを出すまでに、三様のデザインが楽しめるのが素敵です。
グランドピアノ型は、伝言をするのに便利な形で、上の狭いところには「○○さんへ」、広い所にしっかり用件の文章を書けます。

ミニステッカーは、わずかにダイカットされた3匹の猫柄(真ん中の猫は後ろ向き)で、猫はふせんの幅いっぱいの、ぷっくりタイプ。
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伝言が書きにくい、目印タイプのファンシーふせんはあまり買わないのですが、この猫が見えるように貼ったらかわいいだろうなあと、使うのが楽しみです(もっと買っておけばよかった…)
他にも、パンダや、犬と吹き出しのダイカットタイプなども購入しました。
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これらは、職場でがんがん使われることになっています。

購入は下記で。(ネット上で画像は見られますが、紙のカタログの請求もできます)
送料は、80円~300円、5000円以上購入の場合は無料です。

→ 口と足で描く作品ネットショップ

【このブログの「口と足で描く芸術家協会」関連記事】

→ 冬のかわいいふせんあります~口と足で描く芸術家協会の紙製品~

→ かわいい伝言メモ その実力

→ 口と足で描く芸術家協会の製品支持者として

→ 昔のファンシーびんせん その7 はんぱもの

→ お道具箱の中身5 ~付箋その他~

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シャーロック・ホームズ「三人の学生」の鉛筆とナイフはどう収納されたか? ~筆箱事情調査シリーズ~

☆注意☆ 推理小説のネタバレあります。

シャーロック・ホームズシリーズの短編「三人の学生」の話の舞台は、1895年(明治28年)のイギリスのある大学町。
奨学金の試験問題の校正刷りが、何者かに読まれ、書き写されたと思われる事件が起きました。
ホームズは、残されていた鉛筆の削り屑から、犯人は「普通サイズより大きく、柔らかい芯、外側の色は紺、メーカーの名は銀色に印字され、残っている部分の長さは一インチ半ほどしかない」Johann Faberの鉛筆「非常になまくらなナイフを持っている」と推理します。
奨学金の試験を受けることになっていた3人の寮生に対し、いくつかの確認作業を経て、翌日、犯人は特定されます。
このころの、Johann Faberの鉛筆がよく知られたものであり、しかし取り寄せしないと文具店に在庫していないとか、なかなか興味深いエピソードもあります。
(話の全文は、三人の学生 に掲載。Johann faber は全然詳しくないのでごめんなさい。)

筆箱調査をしていた私がこの話を見つけて疑問に思ったことは「彼はどうやって鉛筆とナイフと紙を持ち歩いていたのか」でした。
いたずら小僧のトム・ソーヤだったら、鉛筆もナイフもポケットにつっこんでおきそうですが、この話の学生は大学生です。
しかも、(ネタバレです)
走り幅跳びの練習の後に、運動靴を持って帰って来た状態です。
寮生なら、授業の後の練習でも、本や筆記用具などの学習道具は寮に戻って置いて、運動のできる服装に着替えてから練習に行くように思います。
運動するのに筆箱を持っているのも変だし、かといって、ポケットにむき出してナイフと鉛筆では運動するのに危険でしょう。
講義が終わってからバッグにそれらを入れて運動に行き、そちらの更衣室で着替えて帰ってきたのなら何の問題もないことだし、きっと、シャーロキアンだったら解決済みの案件なんでしょうが、犯人よりもそちらが気になってしかたがありませんでした。

別のものを探していて、明治43年(1910年)『伊東屋営業品目録』を見直していたら、見落としていた文具を見つけました。
それはヒースというものです。(綴りがわかりません)
英語は「SAFETY LEATHER POCKTS FOR FOUNTAINPEN PENCIL AND KNIFE」です。
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平らな革に、3~5本の複数のペン挿しがついているのが基本形。
これに、蓋のようなカバーする部分がついて二つ折りになったもの、メモのついたものなどがあって、中央の「絞革製 手帳附二ツ折ヒース」の図にはナイフが挿されているのです。

鉛筆ハ何処ニ ナイフハ何処ニト 一々探ス不便ヲ防グニ用ヒテ 最モ高雅ニシテ便利ナルモノナリ

この形は舶来ではないのですが、舶来製のものも、二つ折りになっていてペン以外のものも入りそうな形をしていて、これならさほど邪魔にもならず鉛筆とナイフを携帯できると思いました。
メモ用紙もついていれば紙も持ち歩けるし、鉛筆をたくさん挿せないので、折れたらナイフで削ると言うのも大人仕様で納得。
長い鉛筆には向きませんが、1インチ半(3cm8mm)なら問題なく入ります。
むしろ、長いタイプの鉛筆だったら入れられないでしょう。
こういうケースに入れていたなら、無理なく携帯できると思います。

…なーんて、この学生がバッグを持っていたなら全然的はずれの推理ですが。

この話自体は何の証拠にもなりませんが、明治43年(1910年)に、ヒースが「舶来」として存在するとなると、「鉛筆を含む筆記用具の携帯」が「日本独自」とはますます言えなくなると思います。

万年筆1本用のケースや、マッコウクジラナイフ用の革ケースなどはありますが、今はあまりこの形の文具は見かけない気がします。
伊東屋オリジナルで復刻してくれたらいいのになあと思うくらい、私には好みの形です。

【このブログの関連記事】

→ 伊東屋の営業精神 ~明治43年『伊東屋営業品目録より~ その1

→ 伊東屋の営業精神 ~明治43年『伊東屋営業品目録より~ その2

→ カテゴリー シリーズ:筆箱事情調査

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トンボ鉛筆の広告の筆箱と、手作り筆入れ(昭和9) ~筆箱事情調査~

昭和9年(1934年)の『少女倶楽部』の付録、『少女新手藝ブック』を入手しました。
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ページを開けたら、表紙裏に トンボ鉛筆 と 三星ゑのぐ の広告が出ていました。
こういう偶然はうれしいものです。
トンボ鉛筆の会社名は「小川トンボ鉛筆製作所」となっています。
「筆記用にはHB印、F印、H印、図画用にはB印から6B印、製図用には2H印から6H印までのトンボ鉛筆が適して居ります。」と、当時から鉛筆の濃さにはたくさんの段階があったことがわかります。
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トンボ鉛筆は、セーラー服の女学生が机に向かって、ノートに鉛筆で横書きに何かを書いている絵で、その横に筆箱の絵があります。
これは、半開きの薄い缶ペンケースのようで、蓋に「TOMBOW」のロゴとトンボマークがついているのが確認できます。
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缶ペンケースというより、缶に鉛筆を入れて売っていて、買った人はそれを筆箱にしていたのではないかと推測します。
缶入り鉛筆がいつごろ多かったのかは私にはわかりませんが、いろいろな本を見ると、国産でもヨット鉛筆やキリン鉛筆など、いろいろなメーカーから缶入り鉛筆が出ていたようです。
戦争で金属供出が行われるよりも前のものだと思います。
鉄鋼の配給規制や金属の回収が行われるようになったのが1937年、金属回収令でおもちゃから何からみんな回収されるようになったのが1941年ですから、この冊子の時代は、まだ統制が特になかったと思われます。
雑誌自体も、キューピーやベティちゃんが出てきたり(どちらも流行するのはこれよりも後)、カラーページが豊富だったりと、鬼畜米英時代とは異なります。

この冊子は、当時のいろいろな手芸の作り方を紹介していて、材料セットの通販も行っていました。
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その中に、「ばら模様の筆入」がありました。
細長く切った布に刺繍をして、ブランケットステッチでかがり、端を折り曲げてスナップ留めにしています。

たまたまですが、このページの女の子も机で勉強しています。
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横には、身と蓋が分かれる黄色の筆箱があり、中に消しゴムらしい白いものが見えます。
箱の素材が厚く、角がはっきりしている感じなので、セルロイドではなく、木製か厚紙製かと思いますがどうでしょうか。
持っている鉛筆は小豆色に近い、赤っぽい色あいです。

別のページには、「クロスステッチの五角形筆立」もあります。
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これは作り方の記事がなくて、製品と材料と両方販売しています。
材料なら製品の半額ですが、実際はこの本を見て、手持ちの材料で考えて作る場合が多かったのではないかと思います。
この筆立てには、トンボ鉛筆風の黄緑の鉛筆にクリップがついたようなものが入っていますが、通常の鉛筆ホルダー(例えばパーフェクトペンシル)とクリップの向きが逆のような気がします。
胸に挿すような場合は、さらに鉛筆キャップをしたのかもしれません。
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手前の灰色のものは丸ペンのように見えますが、奥の赤い筆記用具?は何かわかりません。
その割に赤くて派手で存在感があります。

昭和9年(1934年)頃の女学生の筆箱事情

・鉛筆の入っていた金属の缶の利用、布製のホック留めのもの、箱型で身と蓋に分かれるものは存在した。
・布製のものは手作りされる場合もあった。

参考資料:『近代子ども史年表1926‐2000 昭和・平成編』

この本によると、キューピー人形の全盛期は昭和11年(1936年)、ベティちゃんの「子どもシール」は一銭玩具ブームの昭和10年(1935年)となっていて、少女倶楽部は流行を一歩先取りしていたか、流行の種をまいたかではないかと思います。
この本の年表は、多岐にわたる資料を参考に構成されていて、歴史的な事件の「社会」の項目のほかに、「家庭・健康」「学校・教育」「文化・レジャー」に関する制度や流行などを写真入りでたくさん載せています。『子ども史』『家庭史』があり、ともに、明治・大正編があります。

【このブログの筆箱関連記事】

→ カテゴリー シリーズ:筆箱事情調査 … 筆箱がいつごろ、どこで生まれたのかを調べています。資料を集めていますが、筆箱以外のもののほうが見つかったりして…
   

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金子功 花図鑑 *曼珠紗華(彼岸花)*

今年は、珍しく、彼岸花が咲くのが遅かったような気がします。
葉っぱは後から出るために、なおさら目立つ大きな花は、和の赤。
花の形は、くるんと丸まった細い花びらに長いしべの花が集まって、とても凝ったつくりになっています。
田んぼの土手などにずらりと並んで一斉に咲いているのは、とても懐かしい風景です。

好き嫌いは分かれる花だと思いますが、これを洋服のプリントにしてしまったのが金子功さんです。
あいにく、以前(90年代のようです)、インゲボルグから出た曼珠紗華のプリントの実物は私は見たことがありません。
ブログ スノードロップダイアリー の 彼岸花のワンピース という記事に、当時のカタログのピンクのワンピースの画像が出ています。
はっきりとはわかりませんが、花が散らしてあるというより、地面から生えているような向きのようで、花の数も少なめのようです。

2002年の秋、カネコイサオから曼珠紗華のプリントが出ました。

【カネコイサオ 2002年秋 曼珠紗華柄】
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今度のは、同じ彼岸花でも、花を10本ほども束ねたブーケと、その隙間にさらに一輪タイプの花で、全体にとても赤の占める割合が大きいプリントです。
野草柄が大好きなため、出ると聞いてすぐに買う気になりました。
スカート部がキルティングになった綿ワンピースは、素敵ですが着る自信がなかったので、おとなしく、こげ茶のポリのスカートを買いました。
大人気だったコサージュも追加生産されたものを持っています。
(このスカートはボリュームがないので、藍の日本調あたりを秋に着る時に合わせた方がしっくり来る気がします…と言いつつ未使用ですが。)

季節限定の上、嫌う人もいる花なのでどうかなと思いましたが、金子ファンではない人にもいいと言われることが多いプリントです。

小花プリントは以前よりも普通に見かける気がしますが、こういうリアルプリント柄はなかなか出してくれるところがなくて残念です。
この季節だと、パウダーのカラスウリ柄なんかもいいなと思います。

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プリントゴッコ初期の評判 その2 ~消耗品販売終了を惜しんで~

(この記事は、プリントゴッコ初期の評判 その1 の続きです。)

雑誌「暮しの手帖」プリントゴッコが取り上げられたのは、1983年冬号(第2世紀 87号)です。
私たちの暮らしに密着した数々の商品テストを行い、性能に問題があれば「買うべきではない」とばっさり切ったこの雑誌の、プリントゴッコへの評価はどうだったでしょうか。

記事の題名は「家庭で印刷できる小さなキカイ」です。
プリントゴッコが発売されてから数年後の年賀状の様子から記事は始まります。

 ここ、二、三年にいただいた年賀状をみると、おやっと思うことがあります。あいかわらずの紋切り型の文面、黒インクの一色だけで印刷されたものにまじって、その人の書き文字やイラストが印刷され、インクも赤や緑を使ったカラフルなものが目立つのです。
 さぞかし、お金もかかることだろうと聞いてみると、プリントゴッコだよ、といいます。はじめは、一万円、うーん、ちょっと……と思ったが、何回も専門の印刷屋さんに頼むことを考えると、高くはない、といいます。
 手づくりブームとやらで、年賀状やあいさつ状にも、見本をえらんで印刷屋さんに頼むよりも、自分で工夫しよう、自分だけのものを作ろうという時代になってきたのでしょうか。このプリントゴッコは、家庭でかんたんにカラー印刷がたのしめるということで、すでに、170万台以上も売れているそうです。ねだんは、ハガキサイズ(B6)の大きさで1セット9800円。
 ほんとうに、かんたんに、手製の年賀状やあいさつ状がカラフルに印刷できるのか、また費用はどれくらいかかるのか、じっさいに使ってみた結果をご報告しましょう。

「ここ二、三年」の年賀状は、1981年~1983年くらいのお正月のもので、すでにプリントゴッコの年賀状が広がりつつあることがわかります。
暮しの手帖の調べたいことは、操作、出来栄え、費用のようです。

小見出しを追って行くと、

「★かんたんにできる★  ★できばえはみごと★  ★維持費はかかるか★ ★必需品ではないが★」となっており、おおむねいい評価だと思います。
以下、要約をしてみます。

* * * * * * * *

★かんたんにできる★

・原理の説明(謄写版のような孔版印刷)
・原稿はカーボンが含んだ筆記具か黒く印刷されているものの切りばりでできる。
・製版は原稿の上に原紙を置いて光らせるだけ。
・インクは7色ついていて、混ぜて使うこともできる。
・原稿を作る時間を別にすると、印刷できるまで5分とかからない。

★できばえはみごと★

・黒一色や多色刷りでいろいろ印刷したが、思った以上にみごとなできばえ
自分で書いたものがまったく同じようにつぎつぎと印刷されてくるというのは、ちょっとした快感でもある。
・画数の多い文字はやや読みにくいようなので、あまり小さい字は避けた方が無難。
・一度インクをのせたらある程度まとまった枚数が刷れてほしいが、ふつうの原稿ならうまくインクをのせれば70枚から80枚ぐらいは一度に印刷できる。
・印刷を中断するときは、ビニールの袋に入れてほうっておいたが、3日後でもほんの少しインクがかすれる程度。
・インクが乾くまでに10分程度かかるので、狭い部屋だとどこに置いてよいか困る。そういうときは新聞紙や週刊誌にでもはさんでおく。
・かなりいろいろな技法が使える。(多版刷り、色の濃淡をつけるなど)
・写真から原稿をつくることもできるが、あまり鮮明にはいかない
・自分でうまく書けない人には、インスタントレタリングやカット集を切りばりする方法もある。

★維持費はかかるか★

・今、黒インク一色のハガキ印刷を印刷屋さんに頼むと、ざっと百枚で五千円くらいかかる(カットや色が加わればもっと)。プリントゴッコは何回も使えることを考えれば初めの一万円も高くはないだろう。
・1回製版すると、ランプが2個で196円、原紙が1枚で98円かかる。製版がうまくできようが失敗しようが、1回300円かかる。多版刷りにすると費用も2倍3倍になる。
・インク(40cc 250円)は、原稿全体に大きく印刷するためには半分近く使うこともある。

★必需品ではないが★

ここで、比較品として、堀井謄写堂のマイプリンターという小型謄写版が出てきます。
現物を見たことはありませんが、小型の謄写版の上部に2色のインクつぼ?がついていて、ローラーとインク板とのセットになっています。

マイプリンターの特徴

・ハガキサイズのローラー式の謄写版
・青いボールペン原紙を使う。
・付属のボールペンや筆ペンで字や絵を書いて印刷する。(←ボールペン原紙用の筆 はどういうものか興味があります)
・プリントゴッコほどではないにしてもまずまずのできばえ。
・カラーインクもあり、多色刷りも可能。
・枚数はたくさん刷れるが、インクの乾きが遅く、手が汚れたり、後始末が厄介。
・切りばり原稿は使えない。
・本体3500円、原紙1枚20円と安い。

文字だけの印刷なら、それなりに使える、という評価。

結論は、これらの小型印刷機は毎日使う必需品ではなく、年賀状は手書きに限るという人もいるということを述べた上で、

どなたにでも、というものではありませんが、ひとつ今年は年賀状を自分で印刷してやろうと意気込んでいる人とか、しょっちゅう幹事役を引きうけるという人には、こういった印刷機は役に立つでしょう。

となっています。

無駄なものを排斥する「暮しの手帖」が、文字だけならマイプリンターでいいと言いつつも、プリントゴッコの簡単さと印刷品質を目にした後では、評価が「十分」でなく「まずまず」や「それなりに」になってしまっているのがわかります。
自分の書いたものが次々に印刷される「快感」という言葉に、実際の使用者の素直な感想が出ていると思います。

当時、私はまだ学生で、1万円という価格にはとても手が出なかったのですが、黒一色イラストなしの印刷にも5千円かけていた人たちには、十分元が取れる商品だったのだろうと思います。
もちろん、自由にイラストを書いて印刷したい人、自分でカラー印刷をしたい人には、新しい表現の道具として。
誰にでもできるカラー印刷を普及させたプリントゴッコの功績はとても大きいと思います。

この時に、「暮しの手帖」が挙げた不満点は、価格以外は対策が取られたように思います。
それは、多くのユーザーからの希望でもあったと思います。

・小さな文字がつぶれる、写真が不鮮明 → ハイメッシュマスターハイメッシュインク へ

・印刷したハガキを乾くまで並べる場所がない → ゴッコカードラック に並べる

そのほかにも、誤って原紙をはさまずに製版してしまった場合の透明プラスチックの交換できる部品とか(←実際、自分がやって交換しました)、スポンジ状の台が劣化した時の交換用とか、高い本体の買い直しをしないまま快適に維持できたことは、とても省資源な製品だったように思います。
取りだすのは年に1度であっても、十分役に立ち、また、楽しい商品でした。
多版刷りの仕上がりが、いつもできてみるまでわからず、色合いや刷り順をどうしたものかと考えるのも毎度のことでした。
ねらった通りの効果に仕上がった時は、とてもうれしかったものです。

私たちは手軽にいつでもカラー印刷をすることができるパソコンとプリンターという道具を手に入れましたが、そこに「手づくり」の味わいを出すことは逆に難しくなりました。
お仕着せではなく自分らしさを求めていったはずが、市販品に近いものになるのは不思議なことです。

【このブログの関連記事】

→ プリントゴッコ消耗品値段改定 

→ プリントゴッコ消耗品を蓄えておく

→ プリントゴッコ初期の評判 その1 ~消耗品販売終了を惜しんで~

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プリントゴッコ初期の評判 その1 ~消耗品販売終了を惜しんで~

理想科学工業のプリントゴッコの消耗品の販売が、ついに、2012年12月末で終了するそうです。
以下は、ITmediaニュースの記事です。

「プリントゴッコ」、完全に終了 消耗品販売も打ち切りへ

既に本体の販売は終了している「プリントゴッコ」。消耗品販売も2012年いっぱいで終了する。
2011年09月20日 17時27分 更新

 理想科学工業は9月20日、「プリントゴッコ」事業を2012年12月末で終了すると発表した。3年前に本体のメーカー販売を終了しており、消耗品の販売のみを続けていたが、需要減が一層進み、消耗品の継続生産が難しく、事業継続が困難と判断した。

 プリントゴッコは1977年に発売。年賀状プリントなどに活躍してきたが、PCとインクジェットプリンタの普及に押され、08年6月に本体の販売を終了していた。その後もランプやインク、マスターなどの関連消耗品販売とサポートを継続してきたが、完全に終了する。

本体の生産中止もさびしい限りでしたが、とても残念です。
こればかりは、需要と供給の問題なので、メーカーに無理を言うこともできません。

とはいえ、プリントゴッコが画期的な商品だったということを、過去の資料から振り返ってみたいと思います。
プリントゴッコが生まれたのは1977年、ブームになったのはもう少し後のようです。

今回は、『文房具の研究』 別冊暮しの設計NO.6 中央公論社 S.56(1981).3.10 の記事をとりあげます。

記事の最初の惹句が、「1875年、エディソンが謄写版(ミメオグラフ)を発明。1世紀ぶりのセンセーショナルな発展が『プリントゴッコ』だった。RISOGRAPH(リソグラフ)は『印刷』というものを私たちの身近にもひきつける、あたらしい高性能マシーンだ」 と、その誕生をたたえています。

1、エジソンの発明した謄写版は、やがて、タイプライターの活字で原紙に穴が開けられるようになり、アルファベットなどを使う表音文字圏ではタイプライターで原紙を作れるようになった。

2、日本では漢字+かなで文字数が非常に多いため、ヤスリと鉄筆によるガリ版が主流となり広まったものの、各家庭に一台というほどではなく、コストはかかってもゼロックスのようなコピー・マシーンが謄写版の領域を侵そうとしていた。

3、インクメーカーだった理想科学工業は、エマルジョンインクを開発し、インクの売り上げをさらにのばすため、「タイプでなく、熱線を使って、もっと早く、秒単位で製版すれば、それだけインクの消費もふえる」のでは? と考えた。

4、フィルムと紙を貼り合わせ、感熱原紙を発明した。

熱線に感じやすいフィルムを紙と貼り合わせることを考え、市販のフィルムを使って実験がはじまった。羽山さん(注:当時の社長)は文房具店でルーペをひとつ買った。どうするか、というと、いたずら少年がよくやるように、晴れた日に、ルーペで太陽光線をあつめて、次から次へともやしてみたのだ、という。
実験結果は、「ポリ塩化ビニリデン」がよさそうだということになり、このフィルムを「サランラップ」の名で製造販売している旭ダウ社に共同開発を申し入れた。
それからあとは……? 日本じゅうの文房具店で人気の「プリントゴッコ」がすべてを語ってくれる。
ストロボの普及で頭をかかえていたフラッシュ・バルブのメーカーが息をふきかえしたともいわれる。

同書P136~137より

5、プリントゴッコは取り扱いのやさしさから、いまや世界各国に普及し始めた。それも、小・中学生が自分で買って使うケースが多い。(←これにはちょっと疑問です…)

記事の最後は、プリントゴッコと同じ原理で製版・高速印刷をするリソグラフ(当時は、製版機と印刷機は別々だった)に言及し、これからのオフィスには、PPC複写機とリソグラフの2本立てにするのが合理的だろうとコストなどについても述べています。

プリントゴッコの製版システムがそれまでになく画期的であり、しかも誰にでもできる易しさであることがヒットの原因であることがわかります。
個人的には「インクを売るため」に開発されたということや、ヒットのおかげで「フラッシュ・バルブメーカーが息を吹き返した」というのが意外で、記憶に残っていた部分でした。

私の職場では、コピー機とリソグラフを両方使用しています。
コスト面から、10枚を超えるもの(機種により多少前後)はリソグラフを使うようになっています。
現在のリソグラフは、製版・印刷が一台ででき、原稿もカーボンで書いてある必要はなく、あっという間に刷り上がり、インクで手も汚れない、仕事にはなくてはならない機械になっています。

次回は、商品についてシビアな評価を下すこともある、「暮しの手帖」の記事を取り上げます。

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