桜の切り紙とその応用
まだ寒い日が続きますが、ディスプレイやカードなどに桜の花型がほしくなる季節ですね。
五弁の桜型をバランスよく手でかくのは難しく、少量ならカット集をコピーして型紙を作って写して切ってもいいですが、大量になると、切り込みの多い桜型は時間がかかって大変です。
そんな時は、昔ながらの切り紙の桜が便利です。
昔は、障子が破れた時の繕いに、桜や梅の花型を切って貼ってありました。
その頃は、まだ繕う側ではなかったので、この切り方を覚えたのは、就職して先輩に教わってからです。
〔桜の切り紙〕
1 折り紙を三角に折り、その底辺の中心に少し跡をつける。
2 紙が重ならない部分と重なる部分の角の比が1:2になるように、斜めに折りあげる。
(正確に折るなら、重ならない部分が36度になる。)
3 重なった部分をさらに折り合わせ、裏返す。
4 裏返した一番上の部分を折り合わせる。これで、最初の三角形の底辺の180度が5等分されて重なった状態になる。
5 線の部分を切る。片側は桜の花びら1枚のふちの切り込みになるので短め、片側は花びらの境目になるので長めにする。
6 切り取って広げると、桜の花形のできあがり。
5つ折りが少し難しいのですが、少々ずれても大丈夫です。
きちんと作りたい場合は、厚紙などで36度の定規を作って最初の折筋をつければうまくできます。
好みですが、切るときは細めにしたほうが桜らしくなるようです。
同じ折り方から、梅型や星型などの5つの突起のある形を切ることができます。
その桜を作っている最中に思いついたのが、半立体の桜にする方法です。
〔半立体の桜の作り方〕
1 三角に折った折り紙の中心から、重ならない部分と重なった部分が同じ角度になるように折り上げる。(角度は60度)
2 反対側も折りあげて、三角を三等分して重ねた状態にする。
3 さらにそれを二等分する。(六重になる。紙の枚数なら12枚重ね)
4 5弁の桜の花型と同じように切る。
5 「あら、まちがっちゃった」~の6弁の桜ができるが、画像の赤く塗った部分に糊をつけて貼り合わせる。
6 裏のひらひらした部分も貼り合わせると、半立体の桜のできあがり。
底辺を5等分でなく6等分にするので、こちらのほうが折りやすいです。
カードなどに貼るのには平面の桜の方がむいていますが、
ディスプレイに飛び出している桜を使うと、 桜が重なり合って素敵です。
たくさんの花を作って大きな飾りを作るときは単色おりがみを使うと便利ですが、単色おりがみにはピンク系も何種類かありますので、何色かを混ぜて貼る方が雰囲気が出てきれいです。
突起の数+1の重ね折りをすれば、同様に半立体にすることができるので、
・盛り上がった星 … 6重折り から切って、桜と逆に真ん中が飛び出すように形をつけて糊をつける。
・四つ葉のクローバー … 5重折りから
のように応用することができます。
折って切る切り紙をもっと極めたい方には、本の『紋切り型』シリーズ(エクスプランテ)がありますが、アマゾンでは残念ながら品切れのようです。(桜は『花の巻』にいろいろ出ています。)
【関連記事】
→ 桜の切り紙とその応用2 … 5弁の桜を実際に貼った例が出ています。
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