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学校前文具店の思い出

私が子どもの頃は、子ども相手の店がたくさんあり、中でも、駄菓子屋、駄玩具屋、文房具屋、お菓子屋は、店ごとにそれらの中身がシンクロして、独自の雰囲気を作っていました。
たとえば、家の隣にあった駄菓子屋は、駄菓子中心で、くじびきもお菓子が景品である物が多く、駄玩具はシートにとめてあるようなものが少々置いてあるだけでした。
ごく近所の文具店は、文具と日用雑貨、手芸品も少々ありましたが、おもちゃ系は紙せっけんとかロウ粘土とか折り紙や駄菓子屋千代紙程度。お菓子は置いていませんでした。
駄菓子屋が1個1円の飴や1回10円のカレーあられくじなど中心に売っているのに対し、菓子屋は大手メーカーのお菓子のほか、ガラスの入った陳列棚が並び、量り売りのビスケットや品川巻やキャンディなどのお菓子を金属のスコップでざらざらとすくって紙袋に入れてくれていました。そんな菓子店でも、子どもが10円玉で買えるような気軽なお菓子もまじっていました。
どの店も、おおむね、子どもがどれにしようかと迷っていても、あちこちを探していても、あまりかまわず、のんびり選ばせてくれたと思います。

私の小学校前の文具店は、文具と駄玩具が中心で、少しお菓子も置いていました。置いてあったわずかなお菓子は、カルミンやハードラムネの仲間のような、メジャー系お菓子の雰囲気がありましたが、よそで見かけないものがあるのが不思議でした。ガムなどとともに、たぶん、煙草などを買いに来る大人用のものだったのでしょう。

私は文具は近所の店で買っていたので、ここで印象に残っているのは駄玩具です。
色別や大きさ別にぎっしりと詰まっていたビー玉やおはじきは1個いくらのバラ売りで、ガラスの入ったふたを持ち上げて取り出せるようになっていました。
なわとび、ゴムとび用の長い茶色のゴム、リリアン、ベーゴマ、組み立て式の飛行機、ミニチュアのトランプ、アクセサリー、銀玉鉄砲、いろいろなパズルなどが、狭い空間の中に置かれていたり吊るされていたり。時代のはやりものも廃れたものも関係なく売っていました。

図工の材料などが共通セットではなく、先生に言われた材料を自分で用意して持っていった時代、不要物のほかにも、竹ひごとかセロハン紙とか買わなくてはならないものもありました。夜間営業の店もなく、自家用車も少なかった頃ですから、遠方に住んでいた子などは、きっとこういう学校の側のお店で材料を調達したのではないかしら。
休み時間に抜け出してものを買いにいく子どもも大勢いましたが、特におとがめがあったことはないので、学校にとっても必要なお店だったのではないかと思います。

その古めかしい大好きな空間が、改装で取り壊されたのは小学校の高学年の頃です。
そろばん塾の帰りに取り壊しが進んだそこに寄ってみたら、そこの残骸の中に、ふたをかぶせるタイプの木の箱がいくつも積んであるのが目につきました。
大きさはB5より小さい、少しそれより細長い感じで、あまり厚さはありません。外側を茶色のニスで塗ってありますが、中は白木のまま。板を寄せ集めて釘を打って作ってあり、そんなに丁寧な造りではありませんが、木の箱というのが気に入りました。

何の箱かはわかりませんが、これ、ほしいなあ、と思いましたが、聞こうにもまわりに誰も人がいません。
いらないものだとわかっているならもらっていけるのですが、壊してあるわけでもないのでそれもはばかられます。
考えた末、そこに伝言を置いていくことにしました。
そろばん塾の帰りですから筆記具はあったと思いますが、紙はメモ帳などを持っていなくて苦労した覚えがあります。
この箱がほしいですということと、自分の名前と電話番号を書いて、その箱のところに置き、何か重しをのせて帰ってきました。

その日だったか次の日だったか忘れましたが、家に帰ったら母が不審そうな顔をして、そのお店から電話があったんだけど、と、箱がどうかしたのかとか聞かれました。
お店では、ただでくれるという話で、店の人から渡してもらったのかよけておいてくれたのをもらってきたのかは忘れましたが、複数個その箱をもらってくることができました。

家へ持ち帰ったその箱は、昔の子どもが使っていたすずり箱でした。
私たちはすでに習字バッグを持っていましたから、それよりもずっと前、その中にすずりと墨と文鎮などを入れて学校で使っていた時代があったのでしょう。
すずり箱とかいう表記もない、ごくごくシンプルな文具でした。

そんな頃から店を構えて学校の子ども相手に商いをしてきた文具店は、こぎれいになり、多少違う業種を加えて一応健在です。

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コメント

こんばんは

なかなか味わい深いお話ですね(^^)
もらった木箱はその後どうなりましたか?
安いながら気になる木箱といえば私は
素麺の入っている箱ですねwww

ぁ、カウンター55555番、踏みました☆
これからもがんばってくださいね♪

 

投稿: 松本麗香 | 2008年5月 9日 (金) 01時00分

麗香さん コメントありがとうございます。
55555ですか^^ イケイケなキリ番ですね。
そんなところも見ていただいてとてもうれしいです。
次は、66666目指して…その前に56789なんてのもありかしら?

自分はすでにビニール製マグネット式の筆箱を初めから使っていましたが、別の洋品店で売っていた文具(よろずや風~)にセルロイドの筆箱があって、そこの前を通るたびにほしかったのだけど、一度も入ったことのないお店で入れなくて(小学生の時だから値段も心配だった)、店が壊されてしまってついに手に入らなかったという悲しい思い出もあります。
文具店とどちらの取り壊しが先だったかまでは覚えていないんですが、そんなことがあったから、すずり箱のときにはがんばったのかもしれません。

その箱は壊れて駄目になってしまったものもありますが、たぶん屋根裏に1つ2つ残っていると思います。
部屋の発掘もままならず、一体、私の財産?の全貌のわかる日は来るのでしょうか?
この前、屋根裏に上がったときは「岩石鉱物標本」のほか、「貝類標本」があり、科学のふろくの鉱物標本が残ってました。

素麺の木箱いいですね^^♪ ふたつきの箱って大好きです。

投稿: けふこ | 2008年5月10日 (土) 02時13分

こんにちは 書置きを残しておくなんて、当時からしっかりしたお子さんだったのですね、などと感心しながら楽しく読ませていただきました。
ふたつきの木箱の思いでと言えば、私の場合カニ缶の木箱です。子どものカードゲームのカードを入れるのに大きさがちょうど良かったので、蝶番や留め金、持ち手を買ってきて、ペンキとニスを塗って、持ち運び可能な小型の箱にしつらえたところ、子どもが大喜びしてくれました。最近壊れてしまったのですけど、薄手の木でできているので、めげめげになってしまい、再建不可でした。でも軽いので子どもが持ち運ぶのには、良かったんだと思います。ホント良く使ってくれてましたもの。どこにでも持ち歩いてたし。
あれだけ手をかけるのだったら、もうちょっと頑丈なトールペイント用の箱かなにかを使えば良かったかなとも、思わないでもないですが、子どもにしても、廃材利用というところが又気に入ったところのようなので、あれはあれでよかったのかなぁと感じてます。^^;
単なる食べものの箱でも、木箱だともったいなくて捨てられず、とっておいてもうまく利用できずで、もてあますことが良くありますね。

投稿: kyoko | 2008年5月10日 (土) 05時05分

kyokoさん コメントありがとうございます^^
カニ缶の木箱そのままでなく、持ち運びしやすいように改造されたところに、お母さんの愛情を感じました。
お子さんも、それを感じてうれしく持ち歩いたのでしょうね。
そこまで使ってもらえたら、箱も満足だったと思います。
木箱って昔に比べれば減ったと思いますけど、そのままゴミにしてしまうのには惜しい気がします。
私は、ふたつきのお菓子の缶なんかも大好きで捨てられないんです。見出しを貼っておかないと、どれに何が入っているんだかわからなくなりますが^^;

投稿: けふこ | 2008年5月10日 (土) 17時42分

あられの詰め合わせの四角い缶を再利用して
収納箱にしているのですが、見出しを書いていないので
開けては閉めての繰り返しをしています(^^;)
見出しをつけないのは逐一入れ替えをしているからでしてwww
 

投稿: 松本麗香 | 2008年5月11日 (日) 00時04分

麗香さん こんばんは
入れ替えの多い箱は、しっかり見出しを書けないですよね。
でも、数が多かったりしてどれに入れたかわからなくなるようでしたら、ヤマトのメモックロールテープか、コクヨのドットライナーラベルメモあたりで、仮見出しを貼っておくといいかもしれません。
前者は、ポストイットタイプの糊のついた紙テープ、後者はその糊が点々に全面についたタイプのメモやふせんで、しっかりくっついて簡単にはがせます。
私は入れるものが確定してテプラで貼る前に、それらやポストイットなどで仮の見出しをつけたりします。どこに入れたか覚えられないんですよね、最近特に(泣)

投稿: けふこ | 2008年5月11日 (日) 01時33分

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