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ぽち袋活躍の季節

喪中でもお年玉は休まないものらしくて、暮れに母がぽち袋をたくさん作っていました。
こんなに親戚はいないので、たぶん、後々使えるようについでに作ったのだと思います。

Photo_3

和紙でぽち袋を作り、ありあわせの水引や造花や千代紙をつけてあります。
同じことが嫌いな性格らしく、気分でいろいろ変えてあります。
外の透明袋は、HEIKOクリスタルパック8-12(ほぼ5×3カードのサイズ)です。(シモジマやパッケージプラザ、東急ハンズなどにあります)

以前、フェルケール博物館にぽち袋展を見に行った折、小さな袋にこんなにもたくさんの意匠があるものかと驚いたのですが、そのコレクションの一端が見られる本がそこで売っていたので購入しました。

13cm角の正方形に近くて、厚さが3cm以上もあるハードカバーのこの本は、カラー図版がとても豊富で、古くは江戸ものからの木版刷りの凝ったぽち袋がたくさん。
本来、お年玉袋ではなく、花柳界や芸能界での心付けを入れるものだったので、その図柄もいろいろです。

「滑稽道外遊(ちゃりあそび)」は人を笑わせるためのお座敷の遊びで、「(笠を)足でかぶってお目にかける」だの、右手を体の前を通してさらに首の後ろに回して「こうやって(右)みみがつかめますか」だの、二人が鼻に輪になった紐をかけてひっぱりあう「鼻くらべ」だの、絵を見ただけでおもしろい。
小唄端唄の文字と版画が調和したもの、日本昔話、歌舞伎の一場面を一つの絵から想起させるような省略、浮世絵(北斎のお化け「百物語」柄まである)、ふたを開けてひっぱると絵柄が変わる仕掛けもの、遊郭の時間経過がシルエットや足だけで表現されたものなど、実に多様です。
展示されたコレクションはこれよりもっと多かったのだから、おそるべし。

あ、大好きな辻村寿三郎さんの長い耳のうさぎのぽち袋ものっていました。
これは実物を持っていますが、木版刷りの本格的なもので、お札を縦長に折って入れる長いぽち袋です。

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