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ビニールひもの編み方の参考本 ~金魚袋のビニールひも5~

子どもの頃と違って本が自由に買えるようになって冊数が増え、読み込んでいない上に記憶力が落ち、しばしば自分の家の中で見覚えのない本を発掘してしまったり、記憶にないページを見つけてしまったりします

そのうちの1冊、『駄菓子屋図鑑』(奥成達)飛鳥新社、現在はこのタイプは絶版でちくま文庫から新たに出ていますが、その中にビニールひも編みの方法が図解されていました。

リリアンとビニールひも編み

男の子女の子問わず、 夢中になったのが「リリアン」と「ビニールひも編み」だった。
ビニールひも編みは、駄菓子屋で売っている赤、白、黄、青などのビニールのひもを何足も組み合わせて、さまざまな模様に編み上げる。いまでいうブレスレットや指輪をつくり、男の子まで腕に巻いていたほどである。根気のある子は大きな手さげ袋をつくって得意がっていた。(後略)  同書P.77より

そして、リリアンの編み方とビニールひもの編み方が、ながたはるみさんの丁寧なイラストで説明されています。
著者は昭和17年生まれの男性ですが、自分で覚えていらっしゃったのでしょうか。
すごい記憶力です。

ビニールひもの編み方は「むかで編み」「たたみ編み」「かく編み」「まる編み」の4種類が出ていました。

私はマクラメ編みやミサンガなどの基礎がないので、編み始めは苦労しましたが、パターンがわかってくればなんとかなりました。(たぶん基礎がある方はその応用でOKだと思います。)
ただ、1mmの金魚ひもだと、ひも自体がつぶれてしまって、なかなかきれいな模様が出ません。
また、微妙に太さが違う色同士だったり、引っ張って伸びてしまったりする場合もあり、細い紐のほうが扱いが大変で、2mmのカラーチューブタイプのほうが模様もわかって使いやすかったです。
でも、動物小物などを編むのには金魚ひもの太さの方がよさそうですから、この扱いにも慣れなくては。

もっと上手になったら画像をのせたいと思います。

『駄菓子屋図鑑』には、駄菓子のほか、駄玩具、懐かしの遊び図解も出ています。
私が好きだったニッキの木(ヤブニッケイの根を掘って短く切って束ねてあるもの。お祭りで売っていた)も出ていますし、拡大器のおもちゃは『フランス百科全書絵引』に出ているものと同じタイプだったりして興味深いし、チェーンリング(チエリング)をつなぐ以外の遊び方なんてこの本を見るまで知りませんでした。
きちんと資料にあたってイラストが描かれているようで、とてもリアルで丁寧です。
串間努さんの『まぼろし小学校―昭和B級文化の記録』より前の時代の子どもの生活や文化を知ることができます。

【このブログの金魚ひも(手芸)関連記事】

→ 君の名は? ~金魚袋のビニールひも~

→ 釣具屋は素材の宝庫☆ ~金魚袋のビニールひも 追記~ 

→ 昔のビニール手芸の材料 ~金魚袋のビニールひも 関連~

→ GETした金魚ひもは外国生まれ ~金魚袋のビニールひも4~

→ オルゴールメリーのエッセイ ~金魚袋のビニールひも 番外~  

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コメント

ビニールひもで編むキットや小物を細々と販売しています。なぜリリアンは現在でも受け継がれているのにビニールひもは途絶えてしまったのでしょうね?オイルショックのせい?よくわかりませんが、とてもなつかしいビニールひもを普及させていきたいと思っています。今47歳の妹はビニールひもを知りません。なので、そのあたりから消えているのかもしれません。なぞです。※もしよろしければリンクを貼らせて下さい。ホームページもはじめたばかりで52歳の私にとっては、わからないことだらけです。
なので、ネットショップも変?かもしれませんが宜しくお願い致します。

投稿: シミズ | 2009年10月19日 (月) 20時26分

シミズさん 初めまして
コメントをありがとうございます。
ビニール紐手芸をしていらっしゃる方がコメントをくださるなんて、もう大感激です

ネットには金魚ひもタイプのビニールひもの情報が大変少なくて、毎日のようにこれらの関連記事にはアクセスがあります。
きっと、もう一度作ってみたいと懐かしく思う方も多いのだと思います。
自分でも探してみましたが、なかなか材料が売っていないので、シミズさんのところのようにキットが売っているところは貴重です。(ミニビニールかごがかわいいですね♪)
後で記事として書かせていただきたいと思いますが、とりあえず、こちらの「昭和レトロ」のところにシミズさんのネットショップのリンクを貼らせていただいてよいでしょうか。
こちらのブログは、少々畑違いのところもあると思いますが、リンクしていただけるのでしたら、どうぞよろしくお願いいたします。

投稿: けふこ | 2009年10月19日 (月) 20時50分

リンクを貼って頂きありがとうございます。「昭和レトロ」のリンクもぜひお願いします。ビニールひも編みを、またあの時のようにはやらせたいです。ムカデ編み・まる編み・たたみ編み・ねじり編み・・・・など。発色がキレイなので、今度何を作ろうか思案中です。

投稿: シミズ | 2009年10月26日 (月) 19時54分

シミズさん こんばんは
コメントをありがとうございます。
キットのほか、ビニールひもそのものの通販も始められたようで、材料を探している方には朗報だと思います。
個人的には、ミニチュアオルゴールメリーつきの完成品がツボでした♪
ビニールひもと同じような色の、セルロイドやビニールの花飾り、回したときにコロンコロンと鳴る音と、それらの飾りが広がって擦れる音。
自分も持っていたのか定かではありませんが、懐かしく思い出されます。
オルゴールメリーのある風景の幸せを淡々と書いたどなたかの文章が私は大好きでした。(ああ、思い出したら気になって…「暮しの手帖」あたりかな。)

投稿: けふこ | 2009年10月27日 (火) 00時46分

けふこさん はじめまして。

お香作りを教えているねり香ともうします。
今日は端午の節句にかざる薬玉の歴史と作成の講座を開きました。
五色の紐を縛る際に、お一人の方がむかで編みをなさって、皆で一気に
昔のビニール紐遊びをsいたことで盛り上がりました。
若いお嬢さんたちは知らなくてみてみたいとおっしゃるので、帰宅して検索してやっとヒットしました。 講座が忙しくてHPの更新は滞りがちですが、今後とも宜しくお願いします。

投稿: ねり香 | 2010年5月 6日 (木) 23時10分

ねり香さん はじめまして
コメントをありがとうございます。
むかで編みがやっとヒットしたのに、画像も何もないブログで申し訳ありませんでした(汗)
もう、いろんなものがやりかけになっているブログです。

コメントをいただいているシミズさんのネットショップ「レトロポップベビー」に小さいですが画像がのっています。
http://retropop-baby.shop-pro.jp/

ねり香さんは雅なお仕事をされているのですね。
母がちりめんなどで薬玉型の下げる飾りをいろいろ作っていますが、本来はさわやかな香りがするものであったのでしょうか。
古典の授業が懐かしくなりました。

投稿: けふこ | 2010年5月 6日 (木) 23時56分

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