新旧 500色の色えんぴつ 軸色を比べる ~フェリシモ500色色鉛筆 その21~
初版フェリシモミュージアム(500色の色鉛筆・三菱鉛筆製)と、再版フェリシモ500色の色えんぴつ(中国製)3セット分の軸色を比較してみました。
おそらく、三菱鉛筆が塗料の配合比などを公開してはいないと思われ、中国側で色を再現したものと推測しています。
【比較の方法】
1 初版分を色番号で再版分と照合して、プラスチックケースに並べる。
2 再版分を同じ順で、プラスチックケースのふた部分に並べる。
3 軸色が目で見て異なると思ったものだけ再比較する。
色番号(001~500)は初版の色鉛筆には刻印してありませんでした。
ただ、現物は未確認ながら、みんみんさんによれば、初版には「500色をグラデーションに並べ替える用紙」があったようです。(→ フェアリーガーデン出張所 500色の色えんぴつ 参照)
おそらく、それを使って、再版分は「グラデーションに並べた順番」を色番号として使っていると推測します。
(注:私の持っている初版は英名バージョンで、画像中の黒い文字はテプラで日本名と色番号を貼ったものです。)
【No.4 オレンジ系】
右が初版、左が再版です。
再版分の下部3分の1あたりのグラデーションがあまりきれいではありません。
私が見て差を感じた軸色です。
2本並んでいる左が再版のもの、右が初版のものです。
傾向としては、再版は赤味が強いものが多く、やや濃いめです。
左端の「ランプの灯082」だけは、再版分の方が薄い軸色になっています。
【No.12 緑系】
右が初版、左が再版です。
初版がパステルカラー系の軸色なのに対し、再版はこれも濃い目の色合いで、時々唐突に濃い色が混じっています。
よく似ている色も多いだけに、ちょっとの差を大きく感じるのもこの色鉛筆の特徴です。
やはり、再版分の方が色が濃い目ですが、右から2セットめの「下校途中の猫じゃらし 287」は、再版分の方が薄い色になっています。
【No.14 青系】
初版の真ん中より下の色はかなり薄い展開ですが、再版の方はこれも濃い目になっているのがわかると思います。
少し色味の違う色が強く出てしまうと、これもグラデーションを崩す原因になります。
青系は、色の濃さがかなり違うものがあって、並べたときにこれを同じ色と考えるのは難しい気がします。
色味も、右端の「エトルタの海岸線 349」は、初版はかなり灰色が強いですが、再版は通常の青に近い色。
左端の「カッコウワルツ 331」も、かなり違うタイプの灰色です。
元々初版のときに作られたグラデーションなら、初版のほうがきれいに並ぶのは当たり前かもしれませんが、再版で、初めからグラデーションに並べて頒布という方法をとるのだったら、もう少し軸色にも気を使ってほしかった気がします。
少しの色の差で大幅に性格診断が変わるんですし、インテリアとしての意味合いも強い商品ですから。
(もっとも、気になる人は自分で並び替えてしまえばそれでいいのかも)
元々、色鉛筆の芯の色と軸の色は必ずしも一致しないもののようです。
『ふゆいろ―冬の色えんぴつ』(河合ひとみ マール社)では、ポリクロモスのまったく同じ番号で、塗れば同じ芯の色なのに、軸色のかなり違う色鉛筆がある例が出ていました。(製造年度の違いらしいと著者は推測していました。)
同じ会社でもそうなのですから、今回のように違う会社が作る場合は差異が出るのもしかたがないのかなと思います。
でも、それならなぜ三菱鉛筆に依頼しなかったのか(依頼して断られたという場合も考えられますが)という疑問は残ります。
コストだけの問題でしょうか?
【500色の色鉛筆 ディスプレイ参考サイト】
→ ウッドウィルのブログ
スピーカー制作をされる方のブログですが、初版フェリシモミュージアムを、自作陳列ケースに飾られている画像が掲載されています。
初版の透明ケースを生かした色の壁が素敵です。
【このブログの500色の色鉛筆関連記事】
→ カテゴリー シリーズ:フェリシモ500色色鉛筆 へ
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