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2010年5月

報道不信2 ~口蹄疫 朝日新聞「宮崎の農家不満」というけれど~

昨日、2010年5月25日朝日新聞夕刊(3版)の一面に、以下のような記事が掲載されていました。
これは、ネットの朝日新聞オンラインには載っていないようで、検索しても出てきません。
私はこの記事に悪意を感じました。

以下、記事を全文引用します。(赤字はけふこによる)

口蹄疫の対策 特例だらけ(横大見出し)

種牛移動・殺処分免除…宮崎の農家不満←(縦大見出し)

 宮崎県での家畜伝染病、口蹄疫の問題で、農林水産省と同県が殺処分や移動問題など感染対策の規定を適用しないケースが相次いでいる。特に、エース級種牛6頭をめぐってこうした「特例」が続いており、規定を守って殺処分などを受け入れている農家の間で不公平さを訴える声が高まっている。 =10面に関係記事

 「特例は耐え難いが、ブランドを維持しなければならない」。宮崎県幹部は13日、特に優秀な「エース級」種牛6頭を避難させることを発表した会見で言った。数日前から農水省と協議した結果だった。

 家畜伝染病予防法は、感染の疑いが出た農場で同居する全家畜の速やかな殺処分を定めている。また農水省は同法に基づいて2004年につくった指針で、発生農家から半径10~20㌔(移動制限区域)では運び出しを禁じている。

 移動した種牛6頭がいた県家畜改良事業団(高鍋町)は発生農家に近く、移動禁止の範囲に入っていた。しかし農水省は「ブランドを残すためのあくまでも例外的な措置」として、西へ20㌔離れた西部市内への移動を認めた。

 22日、6頭のうち1頭に感染の疑いが出たが、同法上、通常なら殺処分となるはずの残る5頭は「直前まで検査で陰性だった」などとして経過観察とされた。

 移動先は6頭のために県が作った仮設畜舎。移動後に感染疑いが出た結果、畜舎を中心に新たに移動制限区域ができ、二つの農家が入ってしまった。しかし、搬出制限区域は設定されていない。農水省は「感染したのが移動前と想定されるため」などとしたが、他にこうした例はない

 特例が相次ぐなか、東国原英夫知事は22日、事業団に残された種牛49頭についても「経過観察にしてほしい。6頭は特例で認めてもらった」と言いだした。農水省側はさすがにこれを拒否。赤松広隆農林水産相は25日、「法律に殺処分しなければと書いてある」と述べた。

 農水省も自己矛盾状態に陥っている。移動制限区域内にあるために食肉加工場が稼働できず、牛や豚を早期に食肉にするという対策がとれないことが発覚すると、24日、加工場を近く稼働させる「特例」を決めた。相次ぐ特例に、農水省は「拡大防止のために変えた方がより良い場合は、指針を柔軟に運用する」とする。

 畜産農家たちは農水省に従い、大切に育ててきた牛や豚を殺処分にし、また、いつ自分の農場が移動制限区域内に入ってしまうか戦々恐々としている。ある農家は「誰だって自分の牛や豚を残したい。殺せと言っておいて自分たちのものだけ特別扱いとは」と嘆く。(大谷聡)

まず、見出しの「宮崎の農家不満」です。
口蹄疫の情報を普通に追っていった私が感じた「農家の不満」は、

1、初期対策の遅れ(消毒薬がない、必要な物資や人員が手配されない、一般車両等の消毒がされない など)

2、国の姿勢の問題(農水相の外遊、知事との会見キャンセルなど)、あるいは納得のできない対策や言動など。

3、自分のところで発病していないのに、殺処分対象になった場合

4、今後の生活を補償する案が不十分

5、家畜を失くした悲しみや将来への不安から求めていることが、金目当てだと思われること

などが主だと思います。

種牛に関しては、5月24日時点で、畜産業者ら6200人を超す救済署名が集まり、県に提出されたことがわかっています。
(→ 口蹄疫:種牛殺処分に6000人が「助命」署名 毎日jp 2010年5月24日23時55分   更新:2010年5月25日4時10分 特例は問題だというJA宮崎中央会の会長の意見も併記されています)

「宮崎の農家不満」「不公平さを訴える声が高まっている」と冒頭で書く記事は、あたかも農家の大半が種牛存続に反対しているように見えますが、そのソースは最後の「ある農家は…嘆く」だけなのです。

もちろん、不公平感を持つ人もいることでしょう。
でも、それが多くの声であるなら、畜産家などから「感染拡大を防ぐために種牛を公平に殺処分に」の署名がそれ以上に集まっていてもおかしくないのです。
公開されていませんが、「署名」は本名が6千人分、つまり千人は「種牛を殺さないで」という意見です。
現に、自分の牧場が殺処分対象になった牧場主の一人も、種牛存続を願っています。

(前略 自分の牛にワクチンが打たれたときの様子が書かれています)

今、県の種牛が問題されてます
政府は早く処分しろと言ってるみたいですね??
俺も、ちゃんとした情報がわからないけど
私個人としては、
確かに法律じゃ一農場の動物は
処分しなきゃいけないのかもしれませんが


今後の、宮崎の畜産の事を考えたら残して欲しいと思います
多くの農家も残して欲しいと考えてるかもしれません
しかし、反対に処分しなきゃと思ってる方もいるかも???しれません???
残して欲しい、署名がありましたら、俺は、是非、署名したいです。

経過観察して、殺処分を最後の最後まで、待って頂き、その時点で感染発病しなければ
生き残してほしですね・・・・(後略)

ワクチン接種・・・・」 川南町のムッチー牧場だよ~ん。より)

これに対して、「ある農家」は名前も境遇も人数も何もわからないのです。
これが、農家の総意のように大きな見出しになるのが、情報操作でなくて何でしょう。
表に出てこない声を拾ったというのであれば、経過観察を願う人々の声と併記して「不公平と嘆く声も」と書くべきです。

そのほか、気になったところは、

・「20㌔離れた」 … 感染地域が拡大したという非難らしいですが、離れたところに連れていかなければ避難になりません
もっと早く国の「特例」避難許可が出ていれば、感染しないうちに移動ができたのです。

「経過観察にしてほしい。6頭は特例で認めてもらった」と言いだした。 … なぜ「要請した」「要望した」ではないのでしょうか。
「言いだす」に、「調子に乗って余計なことを言って図々しい」というニュアンスを感じます。
さらに言えば、記事中の、農水省側の特例の理由を示す引用に「~などと」がついているのに、この知事の発言にはそれがありません。
実際には、「種牛がいなくなると宮崎だけではなく日本の畜産に甚大な被害が及ぶ」という意見があったはずです。
種牛は、膨大な殺処分のため順番が回ってこず、発病しないまま処分待ちの状態で、「なぜまだ殺していないんだ」と騒ぐようなものではないし、牛よりも豚の方を先に何とかしないと感染がぐんと広がることがわかっています。
そういう説明もなされたはずなのに、「~など」をつけていないと、ただ、知事がエゴで駄々をこねているだけだ、という印象を与えます。

畜産農家は「大切に育ててきた牛や豚を殺処分」と、さも同情するそぶりで記事を書いておいて、募金の受付先も書いていないこの日の夕刊でした。
ようやく、26日の夕刊に主な寄付先【募金の受け付け先)がのりましたが、朝日新聞では募金はしないようです。
社長が3千万、会社で5千万、合わせて8千万の寄付をした「こてっちゃん」のエスフーズとか、台湾から3百万円の義援金が届いたとか、報道する気もないようですね。

→ “こてっちゃん”、東国原知事に義援金8千万 産経ニュース

→ 口蹄疫で300万円寄付=宮崎県に―台北代表処 時事ドットコム 

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報道不信 ~口蹄疫・報道されること されないこと~

今、宮崎県では、牛や豚などの偶蹄目の動物がかかる伝染病「口蹄疫」発生のため、大変なことになっています。
大変感染力の強い病気で、病気が出た場合は治療ではなく殺処分、しかも、病気にかかっていないその農場の他の偶蹄目の動物もすべて殺処分し、埋却処理をしなくてはなりません。

感染力が強いので、日本中に蔓延する可能性があります。
高級ブランド和牛だけの問題ではありません。
牛のほか豚や羊も偶蹄目ですから、感染が広がれば、それらの家畜を育てている日本の畜産業は壊滅状態になります。

食卓から、牛・豚・羊が消えるかもしれません。
国内で搾乳されている生牛乳も、乳牛が口蹄疫になり殺処分されてしまえば供給できません。
牛乳はもちろん、バター、チーズ、ヨーグルト、生クリーム、粉ミルクなどの乳製品、それを使った料理や菓子が作れなくなります。
畜産・酪農家だけでなく、食の流通・加工にかかわる人にも大きな打撃です。
それをすべて輸入でまかなうことなど無理な相談ですし、かつての狂牛病やメラミンミルクのことを思えば、安全性もどうかと思います。
殺処分・埋却処分・補償のために莫大な費用がかかり、仕事を失う人が増え、それは税収の減少にもつながります。

感染を広げないために移動制限がかかれば、生活にも大きな不自由が出ます。
畜産の盛んな国なら、日本からの入国に大らかではいられなくなるでしょう。
家畜だけでなく、鹿などの野生動物にも感染したら、生態系がこわれたり、希少種が打撃を受けたりするかもしれません。

そのくらいのことは、新型インフルエンザ流行の時を考えてみれば想像がつきます。
水際対策を一生懸命やっていてもウィルスは入ってきて、爆発的に流行しました。
患者は殺処分されなかったし、死者も少なかったけれど、マスクや消毒薬で対策をしていても日本中が罹患しました。

これほど重大事件なのに、口蹄疫のことを私が知ったのはネットです。
しかも、直接畜産とは関係のない掲示板です。
リンクをたどり、詳しく報じているところを次々と見つけて行きました。
テレビや新聞には一向にまともに報道がされない中、
個人のブログで現状を訴える人、
宮崎県のニュース番組や新聞記事をネットにアップする人、
県庁に支援の方法を尋ねて広報する人
私的なニュース放送やインタビュー放送を作っている人
たくさんの人が、この現況を伝えようとしていました。

私は当事者ではないから、一次情報は知ることができない。
たくさんの情報の中には、憶測も捏造もあったかもしれないけれど、これだけ報道も、国による対策もされずにいれば、裏に何かあると思われてもしかたないでしょう?

ようやくニュースで報道されたときには、「そんなことは知ってる」だけでなく、「肝心のことを何も報道していないじゃないか」と思いました。

非難されるべきは、東国原知事の態度ではなく、赤松農水相の対応です。
口蹄疫が分かった時点で、即、対策を打つべきだったのに、あまりに無策です。

以下は、川南町の牧場主さんのブログの記事です。

川南町のムッチー牧場だよ~ん より
(行間は詰めてあります。赤字はけふこによる)

2010/4/29

(前略 mixiの日記の記事であることと、転送のお願い)

皆さん、こんにちは。
私は、川南町で酪農を営んでる者です。
今回の、口蹄疫の発生で、畜産農家は多大なる損害
を受けています。
私の、友人も3件廃業に追い込まれました。
もう、これ以上の被害を増やしたくありません。
私の、近所にも口蹄疫が発生しました、
私の農場でも、いつ・・・発生するか分かりません、
毎日毎日、牛を観察しながら血の気が引く思いをしながら
作業してます。
このままだと、県内各地に蔓延するかもしれません
現実、えびのでも発生しております。


県内はもとより、県外にも飛び火してしまったら
県内の畜産、九州の畜産に、大打撃を与える可能性も
あります。

今回、川南町では、2例、3例、4例、5例で発生した
場所から 離れた所でも、口蹄疫が発生してしまいました。
口蹄疫疫学調査チームの現地調査及び第1回検討会の開催・・・も
開催されておりますが、感染ルートは明確にはされておりません?
一個人・・・私の考えとしては、車でもウイルスを運んでしまう
可能性もあるの
ではと思います???

今現在、各ポイントで、畜産関係の車は、消毒されておりますが
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/chikusan/miyazakicow/h22koutei08.html 今の感染の状況を考えたら、畜産関係の車だけじゃ、
感染は防げないのではと思います。

そこで、皆さんにもご協力願いたいのですが、


口蹄疫撲滅にご協力ください。


とは、題名は、書きましたが、果たして効果が有るかは分かりません?
でも、
何もしないよりは
何もしないよりは
何もしないよりは
少しでも、何かした方が良いのではと考えます。


私は、自分の農場には、毎日、消毒して、
道路には消石灰を散布して おります、
近所の方々には、ご迷惑おかけして申し訳ありませんが
防疫の為に仕方ありません・・・・・・・


黙って、口蹄疫のウイルスを、野放しにするんじゃなく
我々から、口蹄疫ウイルスを攻撃しようじゃありませんか、
もしかしたら、車にウイルスが付着してる可能性もありあすので
消毒の各ポイントで、消毒して頂けると少しでも拡散を防げるんじゃないかなと思います。

一部の方々がしても効果はうすいかもしれません??

少しでも、沢山の方々に、ご協力頂きたく、ここに書かせて
頂きました。
ここの、mixiの方々のご協力は基より、ご家族、ご友人の皆様
より多くの方々に呼び掛けて頂けたら、ありがたいのですが。


宮崎県民総出で、消毒にご協力頂きたいです。


職場の行き帰り、買い物帰り、お出かけの際には、
各消毒ポイントで 消毒お願いします。


少し遠回りになる事もあるとは思いますが、
今後の、宮崎県の畜産の為に、ご協力頂けたらありがたいです。


宮崎県も、補正予算を準備して頂いて、畜産農家には、
ありがたい事です、感謝申し上げます、



県内の消毒ポイントは、以下のアドレスに
掲載されております。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/nosei/chikusan/miyazakicow/h22koutei08.html

それ以外に私の知ってる消毒ポイントは、


川南町JA尾鈴の本所横の、畜産課の駐車場と、
川南町JA尾鈴の中央事業所でも
消毒しております、さっき、担当に確認したら、
一般の方も消毒は して頂けるとの事でしたので、
皆様方のご協力をお願い致します。


この日記が、多くの方々に読まれ、口蹄疫の消毒が行われ
口蹄疫の終息宣言が早く出される事を祈っております。
最後まで、読んで頂き感謝申し上げます。

現場の方は、4月29日の時点で、すでに、一般車両の消毒が必要なことがわかっていますし、口蹄疫が蔓延してしまえば宮崎県の被害だけでは済まないことも予測しています。
宮崎県は補正予算を組み、それが畜産農家に広報されています。
県は4月20日には国に報告、27日には知事が農水相に支援要請をしています。

ようやく口蹄疫の報道がされるようになって、5月19日のニュースで、一般車両を含めた全車両を消毒することになったという映像が。
発生から何日たっているの! 遅すぎる。
現場では、消毒薬が足りなくて、石灰やら酢やら、思いつくありとあらゆるものを使って防御しようとしていたのに、国は何をしていたのか。
県という消火器では消せない火だから国という消防車を呼んだということがまるでわかっていない。
しかも、遅れれば、町が全焼だけでは済まず、山火事のように燃え広がって、誰にも消せなくなるという危機感がない。
報告を受けてすぐに現場に来ていれば、消毒薬が必要だとか、交通の規制をかけるとか、すべきことが見えたでしょうに、不要不急の外遊に行っていた農水相。

加えて、セットで出てきた対応策が、ワクチンを打って皆殺しですか。
ろくな支援もない中、必死に家畜を守ってきた人たちにする仕打ちがこれですか。
こんな無能なリーダーを持ってしまった農業は、この国の食は、不幸この上ありません。

そして、ようやく始まった報道は「県の対応が遅かった」に終始。
本当に県が無能だったら、今頃もっと蔓延しているでしょうに。
それに、無能だと思ったのなら、さっさと国が介入して処断すればよかったのです。
これは、一県の問題ではなく、一国の一産業が滅ぶかどうかの瀬戸際なんですから。
ムッチーさんのブログを見ると、県の対応にもいらだっていらっしゃるけれど、それ以上に、国や報道への怒りが感じられます。

また、テレビや新聞で報道されないのが、宮崎を支援しようという動きです。
ネットで口蹄疫の被害を知った人の中には、何か宮崎のためにできないかと考えた人も多かったです。
必要な物資を現地に聞いて、送るように呼びかけた人がいます。(物資は十分集まり、現在募集はストップしています。)
先のブログのむっちーさんに提案した人がいて、むっちーさんは募金専用の口座を開設され、いろいろな人が募金をしています。
今では、義捐金の受け付け口座も農協や県庁など複数できていますし、宮崎県庁のふるさと納税を利用する動きもあります。
(ふるさと納税は希望者が多すぎて、処理が間に合わないようですが。)
政府は、風評被害を恐れて発表を控えたようなことを言っていますが、こういう時だからこそ積極的に宮崎の品物を購入しようという人も少なくないです。

口蹄疫のテレビニュースは見ましたが、「義捐金の受け付けは」とか「募金箱の設置は」とかいう言葉はありませんでした。
ネットのニュースになら、募金の話題はまだあるので、新聞によっては載せているのでしょうか?

知りたいことはテレビを見ていてもわからない、自分で玉石混交の情報の海へ乗り出していかなくては情報が手に入らないし、それが真実かどうかを判断するのも自分自身しかない…いつからこんな時代になったのでしょう?

【募金・義捐金窓口】

詳細は、クリックして元サイトの説明をお読みください。

宮崎県口蹄疫被害義援金(宮崎県) 5/14~7/30

 被害畜産農家に対する支援金となる。

ふるさと宮崎応援寄付金(宮崎県)

 県が取り組む口蹄疫対策に対する寄付。税制上の優遇を受けられる場合(寄付金控除)あり。(申し込み中ですが、まだIDが発行されていません)

川南町のムッチー牧場口蹄疫災害見舞金を募る会(個人)

 牧場主さんのムッチーさんが個人で開設した募金口座。募金は被災農家に直接渡す。    (ゆうちょ銀行もあるので送金が簡単でした。)

 ムッチーさんのブログを合わせて読んでほしいです。

 → 川南町のムッチー牧場だよ~ん。

川南町口蹄疫対策支援金(川南町役場)

 口蹄疫被害農家への助成。寄付金控除あり。

都農町口蹄疫被害義援金(都農町)5・14~H.23.3/31

 口蹄疫被害畜産農家への助成。寄付金控除あり。

そのほか、以下のブログにまとまっていて、詳しいです。(宮崎特産品の買い物&募金ができる場所もあり)

→ 和はいい和@どうみん 口蹄疫問題 寄付一覧

→ 宮崎口蹄疫問題同時多発支援企画 【プロジェクトNIPPON】まとめサイト

募金・義捐金の受付先、ポイントが募金に使えるところ、募金箱のあるところ、宮崎の物産が購入できるところ、口蹄疫の情報が手に入るところ、など詳しくまとめてあります。

まち楽 宮崎

楽天内で宮崎の特産品をいろいろ買うことができます。

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鉛筆に鉛は入っていない ~テレビ朝日「Qさま!!」の杜撰さ~

夕飯時に、たまたまかかっていたテレビ番組Qさま!!」(テレビ朝日 2010年5月10日放送)。

見るのは初めてだったし、お膳を片付け半分で意識していなかったのですが、問題が「鉛筆を作っているところはどっちでしょう?」というタイプだったので、にわかに本気になって見てしまいました。

2つの動画が並んで映し出され、どちらが鉛筆の製造過程かを当てる問題。
問題には完成までの映像は出てこないし、紛らわしい部分をつないであるので、以前、鉛筆の製造過程をテレビで見ていても、確信が持ちづらくておもしろかったです。
見事? 正解して喜びました。

ところが、その後がいけない。
解説つきの製造過程映像になったときに、鉛筆の芯の材料の粉を入れている映像に、
「鉛 粘土 水」(順番は違うかも)という字幕が入りました。
いったい何事!?

鉛筆の芯に入っているのは、鉛ではなく黒鉛です。

今回の放送で使われていた鉛筆は、トンボの黄緑の8900番だと思います。
トンボ鉛筆のHPには、鉛筆に関するFAQがあります。

材料・原料について

1、鉛筆に鉛は入っている?

鉛は含まれていません。
芯は、黒鉛と粘土で出来ています。黒鉛は、炭素でできていて石炭やダイヤモンドの仲間(同素体)です。また表面の塗料にも鉛は含まれていません。

(同HPより引用)

この質問カテゴリー「材料・原料について」は、「取扱・使用上のご質問」の次の2つめのもの、「鉛が入っている?」はその中の最初の質問、つまり、とてもありふれた質問です。
しかし、「鉛は人体に害がある」のは周知のことなので、「鉛筆」という名前から誤解を受けないようにと、トンボ鉛筆は塗料にまでも言及し、安全なことを強調しています。

テレビ朝日は、トンボ鉛筆の工場で取材させてもらい、工程について説明を受けたり、資料をもらったりしているはずです。
しかも、これはクイズ用の編集映像。
生放送や中継で、タレントがうろ覚えで間違えたとかいうレベルではなく、複数の人が製作過程をチェックできる状態なのに、こんな大きなミスに誰も気がつかないで放送してしまえるってどういう体制なんでしょう。
それも、個人のHPやブログとかではなく、桁違いの大勢が目にするマスメディアでありながら。
「鉛を原料とする鉛筆」…鉛筆のネガティブキャンペーンになっているじゃありませんか。
こんな番組に協力したトンボ鉛筆が馬鹿みたいです。

このあとの問題が、「消しゴムのできるまではどっち」だったので一応見ましたが、もう最初のようなわくわく感は失われていました。
こんな編集をする番組ですもの、ういろうと消しゴムの製造過程の最後だけがひっくり返って編集されていても何も不思議じゃありません。
黒鉛くらいなら私でもわかりましたが(別に、文具ファンでなくても大勢の人が知っていると思う)、専門の人でないと気付かないような間違い、あるいは意図的な嘘が垂れ流されても、番組制作現場でのチェックは望み薄です。

せっかく文具がテレビ番組に登場したのに、すっかり嫌な気分になってしまいました。

【追記】

5月11日現在、テレビ朝日 Qさま!!のページに、以下のようなお詫びが出ています。
(お詫びが放送されたかどうかは、私は見ていないのでわかりません。)

~訂正とおわび~

5月10日放送の「Qさま!!」の中で、鉛筆の芯の材料の説明で、

「黒鉛」のことを「鉛」(なまり)と表現してしまいました。

訂正しおわび申し上げます。

ふ~ん。
テレビ業界ではこんな風に言うんですね。

「鉛筆の芯の材料を、誤って『鉛』と放送してしてしまいました。鉛筆には鉛は使われておらず、正しい原料は『黒鉛』です。『黒鉛』は鉛とは無関係な炭素で、人体に害はありません。お詫びして…」

などという言い方が普通だと思っていました、私。

この調子では、

「材料の『砂糖』を誤って『塩』と表現してしまいました。」とか、「『大阪』のことを『東京』と表現してしまいました」とか、「『目撃者』を『犯人』と表現してしまいました。」とか、「『抗議殺到』の様子を『好評サクサク』と表現してしまいました。」とかのお詫びが出てくる日も近そうですね。

【追記】

2012年5月14日、「Qさま」で、「ここ10年で患者数が増えている病気」として「自閉症」をあげ、男性が頭を抱えて落ち込んでいるようなイラストをつけて、問題になりました。
(私は直接番組は見ていません)

〈おわびと訂正〉

5月14日の放送中、「ここ10年で患者数が増えている病気を選びなさい」という問題の正答の一つに「自閉症」を入れましたが、自閉症は先天的な脳の機能障害と考えられています。
また、同時に使用したイラストも誤ったイメージを与える表現でした。
おわびするとともに訂正いたします。

あいかわらず、「考えられています」とか「誤ったイメージを与える表現」とか、他人ごとみたいな文章ですね。

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