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2011年3月

災害時相互応援協定の発動 ~自治体単位の支援活動~

東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)は、地震の規模、範囲のみならず、大津波と原発事故を伴い、未曽有の大災害となりました。
お亡くなりになった多くの方々を悼むとともに、今なお避難所で不自由な生活をされている方々、現場で救助や事故の処理に力を尽くしてくださっている方々がご無事であるようにと願わずにはいられません。

私の住む地域も大きな地震がおき、建物などの被害はありませんが、計画停電の対象となっています。
自治体が防災計画に力を入れ、避難訓練、地域防災訓練を定期的に行っている地域なので、地震への備えはあるほうだと思いますが、東北関東のみならず、長野、新潟、富士宮、伊豆、飛騨など、地震の規模は違えど方々に震源がある今の状態は、決して安心できるものではありません。
自分が徒歩通勤でまだよかったのですが、これが少し遠方だったら、鉄道の運休やバスの減少、ガソリンの不足などで、満足に通勤できるかどうか。
自分たちの使っている電気が東北からやってくることを知らなかったうかつさ(今回の地震では揺れる前に停電しました)、パソコンを筆頭に電気に依存した生活を思い知らされる日々です。

今回の地震の広報無線で、新たにわかったことがあります。
自治体では非常時にお互いに支援を要請する相手先を決めているようです。
それを、災害時応援協定、または災害時相互応援協定と呼ぶようです。(リンク先はウィキペディア)

私の市では、今回の東北関東大震災で、地震発生の翌日には、災害時相互応援協定を結んでいる市へ給水車を派遣し、現在は別の市の要請に応じて、支援物資(未使用の毛布、バスタオル、タオル、紙おむつに限る)のとりまとめをしています。

いろいろな方面に提携する自治体を決めておくと、災害に見舞われた時に、救援の要請も支援もしやすくなります。
漠然と、これが足りないのでは? という支援でなく、「ここではこれとこれがほしい」という具体的な要望にもこたえやすくなります。
助け合う自治体が決まっていれば、限られた場所にだけ救援や支援が集中することもなく、いろいろな自治体が参加して分担することにより、結果として広い地域を支援することができます。
実は、市がどこと協定を結んでいるのかさえ知らなかったのですが(市のHPにも書いてありません)、これは大変良いことだと思いました。

ただ、これは日本全体が計画的に結ばれているわけではなく、それぞれの自治体が自発的に行っているもののようです。
その都道府県内の市町村で協定を結んでいるだけの場合は、今回のように広域の災害が発生した場合にはお互いに被災してしまっている可能性があります。
今回のように、他の都道府県の都市同士で連携することに力を入れていったほうがいいように思います。
国にまかせるよりも、市町村や都道府県の首長が、自分たちの地域の特性を考えて相手先を選んでいくほうがより友好的な関係になると思います。
自治体には、非常時に備えての備蓄品があり、個人で送るよりもまとまった効果的な支援ができます。
自分の地域からの物資が運ばれていく場面を報道で見て、うれしく思ったのは私だけではなかったでしょう。
現地では物資を運ぶのも大変な状況のようですが、被災者の方々に少しでも早く必要な物資が行きとどいてほしいものです。

個人での募金、義捐金の受け付け先は、下記サイトにまとめてありました。
ポイントでできる募金のバナーは、このブログの左サイドバーにありますのでご覧ください。

【義援金・募金・寄付できるサイトまとめ】東日本大地震 [NAVER まとめ]

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残念な DHC おたのしみポイントプレゼント商品の変更

DHCのサプリメントについているポイントを集めて送ると、化粧品や食品などと交換のできる「DHCおたのしみポイント交換」は、昨年12月末日が締め切りでした。
何度か終了の告知がされては撤回・延長されてきたサービスで(継続希望の要望が多かったと思われる)、ポイントに対する景品は金額的にもかなりお得な感じがしました。
サプリメントの定価100円に対して1点のポイントがついていて(1000円なら10点)、たとえばディープクレンジングオイルとなら240点で交換できます。
サプリメントで決まったものをずっと飲んでいる場合、ポイントはたまりやすく思いました。
景品は5点分からありましたが、500点集まらないと応募できないので、しばらく貯めてから応募していました。
途中から、ネットポイントに移行できるようにもなりましたが、ネットポイントは3000ポイント集まって福袋(中身は選べない)というのを考えると、かなりお得感に差がありました。

いよいよ本当に終了ということで、持っていた点数をすべて貼りつけて応募することにしました。
締め切りぎりぎりに応募しましたが、2カ月音沙汰なし。
以前応募したときも、通販のように早くは来ませんでしたが、1か月も待った覚えはありません。
郵便事故で届かなかったとか、年末で締め切りに間に合わなかったとかだろうかと思いました。
その間、DHCからは、メールマガジン、カタログのほか、はがきのDMも来ていたのに、それに関する連絡はまったくありませんでした。
通販ホームページの「よくあるご質問」でも、サプリでおたのしみポイント サービス終了のお知らせがあるばかりで、順次発送をしているのでお待ちくださいなどの表記は見当たりませんでした。

コピーも取っていなかったし、点数も覚えていなかったしで、問い合わせをしないでいたら、2月28日にようやく封書が届きました。
それによると、

・希望プレゼント商品の在庫切れその他の事由により、お届けできない商品ができたので、他のプレゼント商品に変更してほしい。

・プレゼント対象外となった商品が複数あったため、新たに20種ほどのプレゼント商品を追加している。

・3月11日までに連絡をしてほしい。連絡がない場合は、プレゼント対象外商品を除いて発送させていただく。

とのこと。

2カ月連絡しなかったのに、こちらには10日ほどしか猶予がないのもどうかと思います。

で、プレゼント商品ですが、私が希望したメイクブラシセットとサプリメント事典がなくなっていました。
どちらも高いポイントが必要で(メイクブラシセットは600点、事典は2~300点くらい?)、なかなか応募できないものだったのにと思います。
現行のカタログを見ると、メイクブラシセットはリニューアルされて値段も上がっているみたいでしたが、ポイント数が上がってもそちらを入れてくれればよかったのになあ(と思えるくらいポイントがあった)。
今回のプレゼント商品は最高でも360点。
セットもののポーチなども消え、普段でも買えそうなものばかりになって残念です。
せっかくだから、絶対買いそうもないものにしたかったのに。
増えたものがあまり興味のない新製品だったりするせいもあるかも。(後に記載)

以前のDHCのサービスはかなり太っ腹で、サプリメントも期間を区切っての割引価格の他にアウトレット商品(パッケージの汚れ、期限が短いなどで大幅安値。おたのしみポイントはそのまま使える)があったり、ネットポイント福袋もいろいろな商品がどっさり入っていたりでうれしかったのですが、アウトレットもなくなり、福袋の中身も減ってしまっているところを見ると、不況の影響を受けているのかもしれません。

元々がサービスなので、苦情を言うのも間違っていると思いますが、せっかくたくさん集めたのにと少々不満なので愚痴です。

おたのしみポイントプレゼントのプレゼント商品は、なぜかトップページからのリンクが切れた状態で現在も存在しています。(いつのものか不明)
この時点で、事典やメイクブラシはなくなっています。

【サイトにあって今回なくなっていた商品】( )内は引換の点数

オーガニックミューズリー(60) 薬用マイルドボディーシャンプー(60) 国産十穀粥(25) 美容りんご酢(10)

【今回加わっていた商品】

青汁+豆乳(10) ディープシー植物性乳酸菌(10) 濃厚トマト(15) 発芽玄米雑炊各種(20) 緑の野菜と飲むケフィア(20) チキンスープ(65) もずくとめかぶのスープ(65) 白くならないパウダーシート(25) 暮らし香るビーズ詰替用各種(50) ヘアデザインワックス(55) 暮らし香るミスト各種(80) 暮らし香るビーズローズの香り(80) モイスチュアフルーツフレーバーリップ(80) ヘアワックス各種(90) ヘアリセットウォーター(95)

新商品を試してみたい人にはいいのかもしれませんが。

☆サイト応募の達人の2003~2007年の交換ポイント数がわかるページによれば、当時よりも現在の方が交換率が良いものもありました。(例 オリーブバージンオイル 450点 →360点で交換 など)

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矢立の進化型「文具函」の謎 ~筆箱事情調査シリーズ~

今回は、『文具と共に六十年』(福田文太郎 白川書院 昭和39年)という本を取り上げます。
著者の福田氏は、京都の文適堂という文具店(現在は無い)のご店主で、リヒト産業株式会社の当時の社長、田中経人氏の『文具の歴史』の座談会に招かれ「業界の長老」と紹介されている方で、明治18年生まれで当時80歳、店も創業60年を迎えるにあたり、自分史と日本の文房具の変遷をまとめた本のようです。

この中に、文具函(ぶんぐばこ)という言葉が出てきました。
各種の文具の入ったお道具箱のような印象を受けますが、どうもそうではないようです。

文具函

 筆墨のみが筆記用具であった時代に、携帯用としては、腰にさす矢立があった。その矢立から進歩したのが、文具函である。筆函のようなもので、墨汁を浸しておく墨壺、毛筆、印判、印肉が入っていた。これもやがて万年筆が広く使われるようになり、姿を消した。
 四十三年の文適堂報には「旅行や集金になくては叶わぬ品なり、サック、ニッケル、黒塗、木製など種類が多数あり」と載せている。

同書 p91~92

これによると、文具函とは、

・矢立が進歩した携帯用の筆記用具(毛筆)入れ
・旅行や集金に用いる(ビジネス文具)
・筆箱に似ている
・墨壺、毛筆、印判、印肉を入れる
・サック(←?)、ニッケル、黒塗、木製など種類が豊富
・明治43年には多数あったが、万年筆の普及とともに姿を消す

偶然ですが、この明治43年は、伊東屋の通販カタログ『伊東屋営業目録』に舶来木製筆箱が載った年です。
(伊東屋営業品目録の筆箱については →過去記事 「明治の舶来木製筆箱の図版 ~明治43年『伊東屋営業品目録』より~ その3」 へ)

『文房具の歴史』(野沢松男)では、筆箱(本文では「筆入れ」)は、日本で生まれたと推測し、筆記用具を携帯する習慣として矢立と大福帳を例に挙げています。

しかし、この資料を見ると、

【文具函】           【筆箱】

矢立                     

                 イギリスに存在

↓                スイスで使用

明治43年 文具函隆盛   伊東屋舶来筆箱

(万年筆の普及)

↓                ↓                   

姿を消す           日本で大いに発達する

となります。
少なくとも、文房具を実際に販売していた福田氏からは、矢立の後継者は文具函→万年筆であり、筆箱とは思われていないようです。

矢立と万年筆を関連付ける考え方は『通俗文具発達史』(野口秀樹 紙工界社 昭和九)にも出ていて、こちらにも筆箱は登場しません。

矢立→万年筆が携帯用筆記具でビジネス文具(大人の趣味も含めて)であるのに対し、筆箱は学校用、子ども用として発達していくからかもしれません。
矢立と万年筆をつなぐミッシングリングの「文具函」、たくさんの種類があったようですが、私は雑誌で写真を一枚見つけたのみです。
文具函の説明(特許関係)は、『通俗文具発達史』でも見ることができます。
(この本は現在復刊されています。→ こと典百科叢書 第2巻 通俗文具発達史

【このブログの関連記事】

→ カテゴリー シリーズ:筆箱事情調査 筆箱の歴史を調べています。今回のように、順番が前後することもありますがお許しを。

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