左利き用定規に思うこと
線を引こうと思って、その人の机の上の定規をちょっと借りたら、
あ、あれ? あれ?
0はどこっ? 思い切りうろたえたら、
「それ、左利き用です」と言われました。
左利き用はさみ、とか、左用鉛筆の持ち方補助具とか、左利き用切り出し小刀とか、左利き用習字の書き方本などがあるのは知っていたけれど、定規があるのは知りませんでした。
定規を右手で押さえて左手で線を引くのだったら、0は右端にあるほうが理にかなっていますよね。
これはクツワの左利き用直線定規という製品ですが、右利きの私が使おうとすると使いにくいのなんの。
補助的に左端からの目盛りがついているけれど、読むのなら刻みに近くて大きな数字の方が断然いいもの。
逆にいえば、左利きの人には使いやすいはずで、左利きの人は、こういう細かなところでも苦労があるんだろうなと思いました。
広瀬正のSF『鏡の国のアリス』で、主人公は左右逆の世界に行ってしまいますが、元の世界で左利きだった彼は、パチンコ台のレバー、自動販売機のコイン投入口、トイレットペーパーや水洗レバーの位置、と、たくさんのものが自分の使いやすいように標準化されていている世界に驚きます。
私は右利きなので何も考えずに生活していますが、たぶん、世の中は、まだまだ気づかないところで右利きに都合よくできているのでしょうね。
そんな中で、はっきり「左利き用」の定規を出してきたクツワは素晴らしいと思います。
両方から読める定規も作っているけれど、これははっきり左利き優位なのがよい。
自分の使いやすい道具の方が、効率的に正確に作業ができるのは当然です。
クツワはこのほかに、左利き用三角定規も出しています。
(分度器は元々両側から目盛りがついているし、右利きでも両側から読むことになるから、そんなに問題はないようで、左利き用はないようです。)
こういう、盲点になっているような道具が開発されて、普通に売られるようになるといいなと思います。
ある意味、どちら側からも公平に目盛りが読める「竹ものさし」って最強かも♪
必要なら自分で好きな側から数字を振ることも可能ですし。
左利き用直線定規、三角定規は、楽天では、以下のリンクから購入できます。(メール便可)
余談ですが、
ファンシーもの肯定派の私ですが、子どもの定規の色柄物には反対です。(コレクターズアイテムなら別ですが、実用品として。これは消しゴム本体も同様。)
かわいくったって、余計な色柄やキラキラで目盛りが読みにくいのでは、作業しにくく間違いの元です。
入門期だからこそ、シンプルで使いやすい道具が必要です。
鉛筆に柄がついているのとはわけが違うと思います。
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